2016年2月3日水曜日

魔法の言葉

星野道夫

(2007-02-17)
この本を読むと、疲れが取れます。やさしい気持ちになれます。著者が、本当に優しい心をもった人だからでしょう。

著者の星野さんは、アラスカの写真で有名なアウトドア写真家です。エッセイも良いです。大学を卒業後、アラスカに行き、そこで暮らし写真を取り、そこから素朴な話を発信していました。残念ながら、だいぶ前に他界しました。

この本は、著者が、いろいろな所でおこなった講演を文章に直したものです。素朴で、優しく、夢のある話です。加えて、とても美しく雄大な写真がのっています。僕は、いつも心が疲れると、この本を読み、ストレスを取り除きます。世知辛い都会にいると忘れてしまう事、自然、動物、宇宙、命、そんな事の話が沢山詰まっています。

(2016-02-03)
僕が最も好きで憧れる写真家。
この人の写真を見ていると,直にアラスカに行きたくなる。

(1st sentence)
第一章,卒業する君に
僕とアラスカの関わりは15年ほど前,18歳の頃に遡ります。皆さんとそんなに年齢の差がないですね。

http://www.michio-hoshino.com

2016年2月2日火曜日

終の住処

磯崎憲一郎

2016-01-06

バブルのはじける前に東京周辺でサラリーマンになり,そのまま長い間,同じ会社に勤め,今は50台くらいの中年の男。いわゆる90年代のバブルと70年代安保/団塊の間の世代。それなりの役職にはついた。

彼は,若い頃は会社の女性にもてた。
あるいは,日本の会社では良くある不倫関係だろうか?

彼は,何のために生きているのか,自分では良くわかっていない。

その妻はロボットのようだ。彼は,妻が何を考えているか,全く理解できない。そんな夫婦にも娘が生まれ,その可愛い娘が大きくなる頃には,一軒家を建てることになる。

彼のような「会社人間」は,日本にたくさんいるのだろう。彼らは幸せか?そんなことは描かれた小説。

何だか,身につまされる,のが怖い。

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