2015年10月11日日曜日

世界の見方の転換 3 世界の一元化と天文学の改革

詳細かつ深い科学史の優れた本。
天体力学への深い洞察と豊富な文献の読み解き。

第三巻では,ケプラーがどのようにして,惑星軌道の法則を見いだし,
当時の「数学」と「自然哲学」を統合し,「天文学」を「物理学」化したのか,
具体的に知る事ができる。

所々に,科学史の重要な一節となる記述が引用されている。
例えば,
p.1095,フィチーノの書簡より。
「数,図形,運動の原因は,外的感覚よりもむしろ思考に関係する。それらを研究する事により,精神は肉体的要求のみならず,感覚からも離れる。...」